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令和3年 新年のご挨拶

代表取締役社長
檜垣幸人

新年あけましておめでとうございます。

2021年の晴れやかな新年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は多大なるご協力とご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

さて、昨年は新型コロナウィルスの流行に伴い、これまでの仕事や私生活をはじめ我々を取り巻く環境が一変した年でありました。外出自粛に伴うテレワークや時差出勤、Web会議など、これまでと違うスタイルでの業務が続きましたが、予定通り工場の操業を維持することが出来ました。これも偏に、関係皆様方の温かいご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。

海事産業界におきましても、新型コロナウィルスの蔓延が世界の物流にも多大なる影響を及ぼし、海運マーケットは急変にさらされました。自動車輸送、ドライ市況は一時暴落したあと乱高下を繰り返しましたが、エネルギー輸送やコンテナ船分野では安定的な輸送状況が続き、厳しい状況が続くもののマーケットに底打ち感が感じられるようになりました。しかしながら造船業界は、長らく低迷が続き新規需要が停滞している状況にコロナが追い打ちをかけ、新造船発注意欲の低迷や環境規則に伴う様子見などで商談が停滞しています。大型造船所の統合や買収が発表された韓国、中国の造船所では、自国船社向け案件や低船価でのLNG船やVLCCなど大型案件の受注を重ねていますが、日本の造船所は造船事業の売却や商船建造分野からの撤退など業界相関図に変動が続き、各社生き残りをかけ取り組んでいるのが現状です。

そのような環境下、我々今治造船グループは、昨年86隻、約381万総トンの新造船を建造致しました。建造船種は8割以上が各種サイズのバルクキャリアですが、チップ船やプロダクト船、フィーダーコンテナ船、そして10年ぶりに建造したVLCCなど多様な新造船をお引き渡しすることができました。これも偏に、お取り引き先皆様からの絶大なるご支援の賜物でございます。改めまして心より厚く御礼申し上げます。

本年は、11,000個積みやフィーダーコンテナ船、またVLCC、各種バルクキャリア、チップ船や多度津造船で建造を続けています最新鋭のLNG燃料自動車船をお引き渡しする予定です。また、昨年ジャパンマリンユナイテッド殿との資本業務提携を発表し、本年1月1日に両社の共同営業・設計会社「日本シップヤード」が発足することとなりました。これまで培ってきた両社の設計力と営業力を融合し、より環境負荷の低い代替燃料船などの次世代環境船の研究開発を進めるとともに、商品開発力のスピードアップを図り、お客様からの多種多様なニーズに適切かつ迅速に対応して参る所存でございます。“船主と共に伸びる”の基本理念のもと、高性能、高品質な船舶を開発し、安全第一に、そして工程通りに建造し、“よりよい船造り”に挑戦して参る所存でございます。引き続きご支援、ご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

本年が、皆様方にとりまして、実り多い一年となりますよう心よりご祈念し、新年のご挨拶を申し上げます。