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令和4年 ホームページ檜垣社長年頭のご挨拶


新年あけましておめでとうございます。

2022年の新春をつつがなくお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中は皆様方から絶大なるご支援、ご協力を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

さて、昨年は、一昨年に引き続き新型コロナウィルスに振り回された一年でした。現在は、第6波の到来やオミクロン株の感染拡大が懸念されていますが、
国内ではワクチン接種率も7割を超え新規感染者数は落ち着きを見せています。今後は、ウィズコロナのもと、防疫と両立された社会経済活動の再開が
待ち望まれています。

海事産業を振り返ってみますと、バルカー、コンテナ船の海運マーケットを中心に、一昨年からの回復基調をそのまま引き継ぎ、活況を呈した一年でした。
バルチック海運指数(BDI)が10月には5,650まで高騰しましたが、現在は一服感があるものの、まだ順調に推移し、しばらくはこの基調が続いてくれるものと
大いに期待しています。また、為替も1ドル113円台と心地よい水準で推移しています。

造船業界におきましても、海運マーケットの好況を背景に、世界の新造船受注量は9月末時点で約7,000万総トンと受注ラッシュに沸いた1年でした。
しかしながら、資源価格の値上がりにより、鋼材が大幅に値上げされ、追加商談の足かせになってしまっているのが現状です。国内造船所においても、
受注を積み増している造船所もある一方、集約や撤退していく造船所もあり、業界相関図が入れ替わった一年でした。

そのような環境下、我々今治造船グループでは、昨年は66隻、373万総トンの新造船をお引き渡しすることができました。各種サイズのバルカーと、
11,000個積みやフィーダーコンテナ船、チップ船、MRタンカー、VLCCそしてLNG二元燃料自動車船など、多種多様な新造船を建造いたしました。
このように、当初の計画通り無事お引き渡したのも、偏に、お取引先皆様からの温かいご支援の賜物と、改めまして厚く御礼申し上げます。

本年は、他社と差別化するべくLNG燃料自動車船やLNG燃料バルカーの受注を積み増し、迫りくる環境規制に伴い、ゼロカーボンに向けたアンモニア
燃料船の開発、電気運搬船の開発会社への出資など、環境負荷低減の技術を活かし、今後も環境に優しい船舶の可能性を追求するとともに、時代の
ニーズ、お客さまからの多種多様なご要望に、柔軟に且つ適切に対応するよう心掛けて参ります。

我々今治造船グループは、海外との熾烈な競争に勝ち残るため、“造船一筋”の基本姿勢のもと、更に高性能、高品質の船舶を生み出し“より良い船造り”に
努めて参る所存でございます。常に安全第一を心掛け、改善、改革を意識し、様々な可能性に積極的に挑戦し続けることが、更なる“飛躍”の礎になるものと
確信しています。引き続き温かいご支援、ご協力を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げますとともに、本年が皆様にとりまして、実り多き一年に
なりますことを心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶を申し上げます。