輝かしい希望に満ちた2008年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。旧年中は格別のご愛顧を賜り誠に有り難く厚く御礼を申し上げます。
さて、日本経済は世界経済の拡大を背景に輸出が堅調に推移し、製造業を中心に設備投資は増加するなど、全体としては緩やかな景気拡大が続いておりますが、業種間・地域間での格差はさらに広がっており、原油を中心とした資源価格の上昇や、サブプライムローン問題に端を発した米国の景気減速が株安、円高を招く等、先行き不透明な状況であります。
一方、2003年後半から中国向け鉄鉱石、石炭を中心とする海上輸送量が増加に転じ、海運マーケットが史上最高値を更新する中、新造船のマーケットも上昇基調にあり、 海運造船各社は活況を呈しております。
今後もBRICsはじめ新興国の高度成長、経済発展は暫く続くものと予想され、世界の海上輸送量並びに船舶の需要は底堅く堅調に推移するものと思われます。
このような状況の中、お蔭様をもちまして昨年は今治造船グループにおいて、80隻余りの新造船を進水させることができました。特に、11月30日には今造グループ初となる日本最大の154,900m3型LNG運搬船『TRINITY ARROW』の命名式を執り行うことができました。2001年にGTT社からライセンスを取得して実に6年余りが経過する中、社運を賭け、難問・課題を乗り越えて本船が誕生しましたことは真に意義深く、新たな歴史を刻む年となりました。改めて関係各社のご尽力に厚く御礼を申し上げます。
今治造船グループは、今年も『挑戦』をスローガンに、お客様にご満足していただけるよう、常に一歩先をリードする船舶の開発に取り組み、時代のニーズに合った競争力のある高性能・高品質の船舶の建造に日々挑戦してまいります。また『船主と共に伸びる』の企業理念のもと、『より良い船造り』を通して地域社会の繁栄並びに造船業界発展のために貢献できますよう尽力してまいります。
本年も、より一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。