今治造船株式会社
キャリア採用情報

設計

N.M.
第二設計部 構造グループ 専任課長
2011年入社 香川県出身
工学部 航空宇宙工学科卒

船の安全性は
自分の手に委ねられている。

REASON

製造現場のすぐそばで
設計できる環境にひかれた。

前職では旅客機の設計に携わっていました。その仕事に不満があったわけではなかったのですが、結婚して子どもができると、「やはり地元で働きたい」という気持ちが強くなり、再就職することにしました。

条件は、大好きなものづくりができる仕事。それも、前職の知見を活かしたいという気持ちから、同じような規模の製品が望ましいと考えていました。そこで着目したのが造船業。中でも今治造船は、丸亀工場に就職面談に訪れた際、製造現場のすぐそばで設計に携われる環境に強くひかれました。また面接においても、自社のアピールが強かった他社に比べ、今治造船は私がこれまでどのような仕事をしてきたかを熱心に聞いてきたので、「私の活躍できる場所を真剣に見定めてくれているのだな」と感じ、ここなら活躍できるに違いないと確信して入社を決意しました。

WORK

安全性の確保と諸条件の両立に
悪戦苦闘する日々。

船の構造設計を担当しています。構造設計とは、船体の骨組みにあたる部分の設計で、図面作成に始まり、強度計算、強度解析に至る一連の業務を手がけます。強度はもちろん船の安全性に大きく関わるため、「船の安全性は自分の手に委ねられている」と肝に銘じて業務にあたっています。

ただ、この安全性の確保と諸条件の両立がなかなかの難題なのです。強度を高めるために鋼板を厚くすると、重量が重くなってしまうというトレードオフの関係がある中で、それでは材料選びで工夫しようと試行錯誤。あるいは設計上は理想を追求できたとしても、実際にその通りに溶接が可能なのか? 組み立てられるのか? といった工作性の問題。加えて、船舶には厳しい設計規則があり、それに厳密にのっとるのが大前提。

これら諸条件をすべて検討してクリアし、さらにお客様からのご要望を組み込んだ上で、船の安全性を確保するのが、私たち構造設計に課せられた使命。この難題に、船全体を見渡す幅広い視野をもって日々取り組んでいます。

REWARDING

前職よりもはるかに広い視野で
ものづくりに携わっている。

同じ構造設計でも、前職では業務が細分化されており、強度解析担当ならそれに特化した専門家でした。それに対して今治造船では、構造設計全般に一貫して携わる中で、仕様の作成やお客様との打ち合わせ、さらには工作現場との調整や試運転乗船まで、実に幅広い対応が求められます。

入社してすぐの頃は、想像を超える必要業務スキルのギャップに苦労しましたが、今では、前職時代よりもはるかに広い視野でものづくりに携わることができていると、充実感を感じています。

また、一つの製品に対して幅広く長く関わることで、より愛着がわき、完成時には大きな達成感を味わえることも知りました。その過程で、本当にたくさんの人と関わり、議論したり、褒められたり、感謝されたりする、そうした一つひとつのシーンにものづくりの醍醐味を感じています。

FUTURE

「かっこいい」船をつくりたい。

かっこいい船をつくりたい、と思っています。また、お客様に「かっこいい」と言っていただける船をつくりたいと思っています。構造設計者にとって「かっこいい」とはすなわち「軽くて丈夫」ということ。お客様視点に立つと、さらに「外観が良く、燃費が良く、荷役効率が良く、機能性が高くて、使い勝手が良い」とさまざまな要素が加わります。

これらすべてを、無理やり詰め込むのではなく、全体最適の「良いあんばい」を追求してスマートに盛り込んだ船を設計することこそ、私の目標です。これはきっとAIにはできません。人間が使う船を人間が設計するので、そこにはやはり人間味があるべきだ、そう考えています。

オフタイム

小学生の息子がスポーツ少年団のドッジボールに入っており、その勢いで審判ライセンスを取得。試合で笛を吹いております。出場している子どもの親御さんの圧がすごいのですが、体力・動体視力・判断力・精神力を養うためと思って精進しています。